無線LANの主な規格

無線LANの規格には、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11g、IEEE802.11nの4種類があります。また、IEEE802.11aには「旧11a」と「新11a」といわれる規格があり、 これらの間には互換性がないので、無線LANアクセスポイントや無線LANアダプタを購入する場合は注意が必要です。
IEEE802.11nはもっとも新しい規格で(2008年6月現在)、理論上の最大通信速度が540Mbpsと速いのが特徴です。有線LANの1000BASE-T(最大通信速度1Gbps)に比べれば通信速度は半分程度ですが、 大容量ファイルのやり取りやDVDビデオの再生などに威力を発揮します。なお、IEEE802.11nは対応している無線LANアクセスポイントや無線LANアダプタが限られていますので、確認が必要です。

●無線LANの規格の違いによる通信速度の比較
IEEE802.11a llllllllllll 最大54Mbps
IEEE802.11b lll 最大11Mbps
IEEE802.11g llllllllllll 最大54Mbps
IEEE802.11n llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll最大540Mbps
※この通信速度は理論上の最高速度です。同時にアクセスするパソコンの数や無線LANアクセスポイントの設置場所、パソコンまでの距離などの使用環境により、通信速度が遅くなることがあります。

●無線LANの規格と特徴
規 格 使用周波数帯 最大通信速度 特   徴
IEEE
802.11a
5.2GHz 54Mbps 利用できる周波数が無線LAN専用で、電波干渉に強い。異なるメーカーのIEEE802.11a対応機器どうしの通信はできなくなるが、IEEE802.11b/11g/11nとは互換性がない
IEEE
802.11b
2.4GHz 11Mbps 使用する周波数帯が近い電子レンジやBlueototh対応製品などがそばで使われている場合は、その影響で通信速度が低下する恐れがある。IEEE802.11gとは互換性がある
IEEE
802.11g
2.4GHz 54Mbps IEEE802.11bと同じ2.4GHz帯の周波数を使い、データ転送速度を54Mbpsまで向上させた規格。IEEE802.11bと互換性はあるが、干渉で通信速度が低下する恐れがある
IEEE
802.11n
2.4GHzまたは5GHz 540Mbps 次世代の無線LANといわれる規格で、規格上の最大通信速度は540Mbpsと非常に強いのが特徴。動画の配信などに利用することが期待されている。現在は対応したアダプタやルータが限られている。IEEE802.11a/11b/11gとは互換性がある

●無線LANの使用環境による電波の到達距離の比較